ボックス ダルヴィ バッチ3

スウェーデン ハイコースト蒸留所

「ハイコースト」とはバルト海北部のボスニア湾に広がる丘陵など変化に富んだ地形のこと。それは氷河の浸食や後退などによって形成され、地殻上昇が地球上でもっとも顕著に起こっている場所。(2000年にユネスコ世界遺産に登録)

HIGH COAST (BOX) DISTILLERY 
蒸留所の前を流れるオンゲルマン川は冬期になると凍り付く(写真)

北欧スウェーデンのシングルモルト「ボックス」で知られるハイコースト蒸留所(2010-)。スウェーデン・スンツヴァルの北100キロに流れるオンゲルマン川沿いに所在するこの蒸留所は、地元スウェーデンのウイスキーマニア達に支持されるウイスキーメーカーです。

蒸留所へのコンサルタントにはかつて、スプリングバンク、ラフロイグなどの所長を務めたスコッチウイスキーの専門家ジョン・マクドゥーガル氏を、蒸溜所長にはブルイックラディ、スプリングバンク、ベンロマックでの製造経験をもつ、地元スウェーデン出身のロジャー・メランダー氏を招き、2010年にオープンした蒸留所です。

製造工程やこだわりの中で「澄んだ麦汁」を生み出すプロセスは日本のウイスキー造りにインスパイアされたという。フランスのディスティラーズ酵母を使った「82.5時間以上」という長い発酵時間を経て生まれるフルーティーなモロミも大きな特徴となっている。

ハイコースト蒸留所のポットスチル。

スウェーデンの夏と冬、昼と夜の間の温度変化は劇的。暑い日には樽の圧力が上昇し、ウイスキーは広がりオークの奥深くまで浸透し、圧力低下によって再び放出されるときに出てくるオークウッドの風味。気温の変動は昼夜問わず今も常に続いています。ここにある大自然は成熟プロセスを加速させ、ユニークな味の開発に大きく貢献しています。どんなに熱心にニューポッドを製造しても、ウイスキーのほとんどは時間がつくるもの、自然変動や寒暖差などで樽は活動し、適切な時間を経て良いウイスキーは生まれます。スウェディッシュオーク樽の製造も行い、独自の風味開発に注力している。


THE HIGH COAST

BOX DALVVE BATCH3 46%

 イエローゴールド

 梨、バニラ、カスタードクリーム、、シナモン、ピートスモーク

 柑橘の甘味と複雑なスパイス、みずみずしさ、やわらかく広がるバニラクリーム、フィニッシュにかけてビターなピートが顔を出す。熟成感は5年以上のものを感じ、全体的にクリアで綺麗なまとまりがある。

 北欧スウェーデンの美しいシングルモルト。ここが造るモルトには非常に興味があります。スコットランドよりも高緯度にあり大自然に囲まれた北の大地で生まれるスウェディッシュウイスキーには静かな緊張感のようなものがあり、独特の風味があるように思います。商業的な問題でボックスからハイコースト蒸留所へと改名してしまったので、このボトルも見納めかも知れませんね。現在はハイコーストからはタイプ別のシングルモルトがリリースされ、日本でもじわじわと認知されているようです。日本とスコッチ(アイラモルト)にインスパイアされ、厳しくも恵まれた大自然のなかで熟成されたハイコーストウイスキーにこれからも目が離せません。

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