三郎丸蒸留所 THE SUN 2022

富山県砺波市三郎丸に所在する若鶴酒造株式会社・三郎丸蒸留所からのリリース。

三郎丸蒸溜所 

THE SUN 2022 48%

備考 三郎丸モルトと自家熟成グレーンが織り成すピーティーでアロマティックな共演。過半を占める2018年蒸留の三郎丸モルトは主に富山県利賀のミズナラ樽、シェリー樽等を使用し、多彩な香味とピーティーさ、そしてミズナラ由来のオーキーさを引き出しています。ブレンドされた12年以上のグレーン原酒は井波で製造した焙煎樽、長野県のワイン樽等にて熟成し、多層な香味と組み合いながら一体となって支えあっています。三郎丸ブレンデッドの新境地を是非お楽しみください。(オフィシャル資料より)


ミズナラとシェリー樽の熟成原酒(2018蒸留)が50%以上、そして焙煎樽とワイン樽で12年以上熟成させたグレーン原酒?(ウッドフィニッシュもの?)で構成されたブレンデッドタイプで、計4つの樽がこのTHESUNには使用されていることがわかります。三郎丸のモルト(約4年熟成)とスコッチグレーン(12年熟成以上)です。ボトルのネーミングがどこにも引っかかっていないように感じるのは僕だけでしょうか、たぶん三郎丸蒸留所の「三」ということですかね。

焦げたピート、ナッツ、香ばしい木材

 滑らかでコクがある酒質、ピーティーなモルトの濃厚な味わい、グレーンの甘味、微かなスパイス・ハーブを伴った心地よい余韻。三郎丸のモルト原酒を味わえる濃厚なブレンデッドです。清々しい樽香がありグレーンとのバランスも良いと思います。


富山のクラフトウイスキーを、世界に愛されるウイスキーへ

三郎丸蒸留所:若鶴酒造は2016年(平成28年)、「三郎丸蒸留所改修プロジェクト」を立ち上げ、資金確保のためにクラウドファンディングに挑戦しました。60年以上守り続けてきたウイスキー造りへの情熱、そして富山のウイスキーを世界のウイスキーに育てるという挑戦を呼びかけたところ、2500万円の目標額をはるかに超える463名から3825万5000円という支援が集まった。

1862年創業の老舗清酒メーカー”若鶴酒造”がウイスキー造りに参入したのは1952年。地ウイスキーとして長年愛された「サンシャインウイスキー」は稲垣小太郎氏(2代目)の作品です。老朽化した築90年の蒸留棟を大改修し”三郎丸蒸留所”として再出発したのは2017年7月のこと。その舵取りを任されたのが5代目の稲垣貴彦氏です。他蒸溜所とのコラボリリースや富山T&T(ボトラーズ)の設立など革新性・柔軟性を持ち合わせる三郎丸ですが、僕が注目するのはここのポットスチル(蒸留器)です! オープン当初はもともとあった焼酎用のステンレス製スチルを銅製に改造しスタートしたようですが、2019年には老子(おいご)製作所による世界初の鋳造製ポットスチル「ZEMON」が開発され導入されました。

江戸初期、加賀前田家が鋳物の技術者を富山県高岡市へ招いたことをルーツとする高岡銅器400年の歴史。それを継承する老子製作所による「梵鐘(ぼんしょう)」の製造技術から生まれたポットスチル⁉︎ ってこれすごくないですか!日本の伝統技術で高品質なウイスキー生産を実現させようとする情熱。ウイスキー生産を通じて地域のコマーシャルや活性化をも図るジャパンクラフトから目が離せません。最大のリスクマネジメントは「良いもの」をつくること。最高の富山ピーテッドモルトを楽しみにしたい!

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