山崎12年 YAMAZAKI

山崎蒸留所 Estd 1924

サントリーホールディングスは2014年に米ビーム社を1兆7000億円で買収し、「サントリースピリッツ社」として新たなスピリッツ事業が誕生しました。それは現在世界第3位の巨大なスピリッツメーカーとなっています。日本のハイボールブームの立役者である角瓶をはじめ、世界的に評価の高い山崎や響で知られるサントリーウイスキーですが、前身は大阪の鳥井商店で、明治32年にまで遡ります。

  • 1899 鳥井信次郎氏が大阪で甘味葡萄酒の製造販売(鳥井商店)を始める。
  • 1906 壽屋洋酒店をオープン。赤玉ポートワインを販売し大成功を収める。
  • 1921 株式会社壽屋を設立。
  • 1923 山崎蒸留所の建設に着手。(名水の地である京都郊外の山崎に)
  • 1924 山崎蒸留所竣工。(蒸留責任者は竹鶴政孝氏)
  • 1929 我が国初となる本格ウイスキー「白札」を発売。後に角瓶をリリース。
  • 1963 株式会社壽屋からサントリー株式会社となる。
  • 1973 白州蒸留所竣工。(南アルプス・甲斐駒ヶ岳の麓、白州に)
  • 2009 サントリーホールディングス設立(持株会社制に移行)
  • 2014 米ビーム社買収しサントリースピリッツ社となる。(サントリーホールディングス・スピリッツ事業)

山崎蒸留所は天王山を含む京都西山を水源とする地下水を仕込み水に、発酵槽は木製8基とステンレス製12基、ポットスチルは初留8基(直火およびスチーム)と再留8基(スチーム・ヒートパン)で、どちらもストレート型とバルジヘッド型をそれぞれ設置している。


 

サントリー山崎12年 43%

山崎12年は蒸溜所の竣工60年周年を記念して1984年に登場した日本を代表するシングルモルトウイスキーです。アメリカ最大の世界的な酒類コンペティションSWSC(サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション)で2009年と2013年に最優秀金賞(ダブルゴールド)を受賞。(そのたISC受賞歴も。)日本が世界に誇るシングルモルトウイスキーのひとつです。現在は原酒不足ゆえ希少価値も高まり入手困難な状態が続いています。山崎12年は定価の8000円台よりも高く、ネットでは2万円近くの値が付いていることもしばしば見かけます。

 ライトコッパー

 フルーツケーキ、柿、カスタードクリーム、アーモンド、バニラ、チョコレート、紅茶、蜂蜜、柑橘系(レモン)の爽やかなエステル、ワイン樽系のアロマ、バルサミコ酢、出汁醤油。

 優しい口当たりに上品な甘さ、やわらかくもしっかりとしたオークのウッディネス、心地よいスパイスと渋みのバランス、フレッシュな酸味が奥に隠れ、微かなピートと程よい熟成感がある。フィニッシュにかけては甘味が残り余韻も長い。このボトルにはアメリカンホワイトオークをはじめシェリー樽原酒、ミズナラ樽原酒も使用され、バランスの取れた芳醇な味わいが楽しめます。43度でボトリングされたシングルモルトとしての完成度の高さは、他の12年物を圧倒しているように感じます。

 

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