ハイランドパーク ヴァルクヌート

スモーキーなエッジが際立つハイランドパーク・ヴァルクヌートは、前作「ヴァルキリー」に続くヴァイキング レジェンド シリーズの第二弾。

ハイランドパークを語るうえで欠かせないのが、オークニー諸島に根付くヴァイキングの精神です。大小約70の島からなるこのエリアは9世紀初頭に未開の地を求めてやってきたヴァイキングによって600年以上も支配されていた場所でもある。

後にこの地は15世紀中頃(1448〜1464)、デンマーク・ノルウェー・スウェーデン王であったクリスチャン1世が王娘マーガレットとスコットランド王ジェームス3世の結婚に際し、その持参金の代わとしてオークニー諸島を貸与、そのままスコットランド領となる。しかし今もなお島民の半数近くにはヴァイキングの血が流れており、勇敢さ、仲間への誠実な心、自らの正義を貫く姿勢といった独特のスピリッツが島全体に行き渡っている。ヴァルクヌートのボトル・ラベルにある3つの三角形が絡み合うマークは、バイキング時代から数多くの工芸品に見られるもので「命を落とした戦士」「生と死」「地と天」を結ぶシンボルだそうです。

原酒構成は主にアメリカンオークシェリー樽の原酒が使用され、ピートが強く表現された仕様になっています。原料には、オークニー諸島で栽培されるタータン種の大麦も一部使用しているのも特徴。

スコッチの中でも非常に評価の高いハイランドパークですが、近年のレヴューなどではパーケージに凝りすぎて無駄に高価になっているとか、風味の差別化がそこまで無く、比較する必要があまりないなど、ネガティブな意見も海外サイトで見つけました。もちろんこういったレビューはどのウイスキーメーカーにも付いて回るものです。しかし僕個人の印象ではハイランドパークはアイランズモルトの中でも「繊細なシングルモルト」だと思っています。蒸溜所のウェブサイトを覗けばスコットランド最北の厳しい環境下で行われる勇敢な男達によるウイスキー作りやヴァイキング神話、オークニー独自の文化など、ゴツゴツした男臭い情熱が感じられますがそのイメージもグラスに注いで口に含むとあれっ?となりますw オフィシャル12年を例に言えば、柔らかくクリーミーなモルトと滑らかなバターようなオイリーさ、そしてその中に漂う香ばしいピート、みかんの皮など、全体的に繊細だなと感じます。突出する何かの個性があるわけではなく、冷涼なオークニーの環境が育んだ「静かな個性の集合」を見つける楽しさがあるシングルモルトではないかと思います。そしてその味わいは唯一無二だと気付くのです。


HIGHLAND PARK

VALKNUT46.8%

 蜂蜜、レザーワックス、アプリコット、みかんの皮、ビール、コーヒー、繊維の落ち着いた香り。

 麦のクリーミーな旨味、チリやクローブを思わせるスパイス、個性的な香ばしさのあるピートが酸味と重なって鼻に抜ける。熟成感はほどほどに野生的な雑味?もしくは野暮ったさのあるゴリッとした酒質が軸にあるように感じます。比較的ピートが強くこのボトルのキャラクターとなっているのがわかります。進めるにつれピートがより鮮明に感じられます。余韻は程よく長く、喉の奥に酸味が残る。加水で甘さが引き出され丸みのある味わいへと変化するのも面白いです。総合的に「美味しい」で着地するいい感じピート際立つハイランドパークでした。

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