リンドーズ・シングルモルト

スコッチ最古の記録と言われる1494年の文書に登場する場所から。

リンドーズ シングルモルト 46%

リンドーズアビー蒸溜所(ローランド)

備考:1stフィルバーボン樽熟成原酒、1stフィルオロロソシェリー樽熟成原酒、STR 樽熟成原酒、ブレンドしマリッジングしたもの。

 ニッキ飴、ジンジャー、ゴム

 コクのあるモルトのテクスチャーと古漬けを連想させる熟成香。シェリーよりのフレイバーが強く、雑味なく綺麗にまとまった味わいとなっている。短熟ではあるものの味わいに芯があり、再生樽などをマリッジに使用するなど確信的な熟成アプローチを感じることができます。

穀物由来の蒸溜酒が登場する最も古い文献は、1494年のスコットランド王室財務係のものであり、そこには「王命により修道士ジョン・コーに8ボルのモルトを与えアクアヴィテを造らしむ…」という記述があります。このアクアヴィテという言葉はラテン語で「生命の水」を意味しており、ウイスキーのみならず、すべての蒸溜酒の語源となりました。この修道士ジョン・コーが所属していたのがファイフ地方/ティ川の河口近くにあったリンドーズ修道院です。

この土地で曽祖父の代から農業を営んできたドリュー・マッケンジー・スミス氏は、この場所がスコッチウイスキーにとって記念すべき場所である事を知り一念発起。廃墟となっているその跡地にリンドーズアビー蒸留所を建てたのです。(2017年暮れに創業)このプランはSTRカスクで知られる故ジム・スワン博士によるもので、スミス氏とは20年来の親密な関係であったそうです。気になるウイスキー製造ですが、スチルの形状から樽の構成にいたるまで、スワン博士の知見が随所に及んでいます。

蒸留1に対し再留2で受けることで銅とのコンタクトを多くしているところや、熟成庫にはヒーターを導入し樽呼吸(熟成)を促すなど、オープンして間もない蒸留所でも上質なウイスキーが造れるようにとテクニカルな要素が様々な工程で活かされています。蒸溜所がオープンする少し前の2017年に、博士は惜しまれつつもその生涯を閉じますが、蒸溜所長をはじめ、チーム全員がその技術と意志を継いでいます。リンドーズ蒸溜所には独自の「1494 メンバーシップ制度」があり、ジム・スワン博士はその第1495 番目の名誉会員として登録されています。

インターナショナルワイン&スピリッツコンペティション2022 において98点獲得。
サンフランシスコワールドスピリッツコンペティション2022 ダブルゴールド受賞商品。

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