カバラン コンダクター 金車KAVALAN 


KAVALAN

KING CAR CONDUCTOR(フランス市場向け) 46% 700ml

 アンバー

 バーボン、ポン菓子、キャラメル、ホワイトチョコ、桃、苺、メンソール、セメダイン、バニラ

 優しい口当たりで泡立つようなアルコールとスパイスのテクスチャー。バーボン樽由来のしっかりとしたウッドフレイバー、香りに比べると控えめな甘味。後半にかけてじわっと苦味が喉に広がり、ベリー系のフルーティーな甘みと重なって残る。

大麦100%のシングルモルトの存在感を抑え込むようなバーボン樽由来のコンテンツの多さ、そしてチャーリングによるマイルドな焦げ感が特徴です。

購入した酒屋さんのコメントではこのボトル、もとはフランス市場向けにボトリングされたもののようで、その中から若干数が日本へ入荷されたものとなっているとか。確かに、調べてみると国内ではゴールドラインをあしらったラベルデザインのキングカー・コンダクターが販売されており、値段もこちらの方が高く設定されていました。内容の違いとしては確かな情報は不明ではありますが、バッティング樽の数が異なるようです。

「カバラン蒸留所」は台湾で飲料事業を展開する企業「金車(英:KING CAR)」によって創設されたのは2005年のこと。カバラン蒸留所はこの十数年足らずの稼働期間で、権威ある世界の酒類コンペティションで多くの賞に輝き、それと同時にスコッチウイスキーなどの製法常識を覆す革新的なウイスキーづくりを世に提示しました。

「ウイスキーは北の大地でつくる」といわれるように、冷涼な環境で時間をかけて熟成させるのが一般的ですが、台湾のような温暖な亜熱帯地域では北国と同等のウイスキーづくりは難しく、逆に温暖な地域特有のクオリティーを新たに生み出すことで成功した蒸留所です。

例えばスコットランドのエンジェルズシェアは年間2~3%程度なのに対し、台湾では15~20%程度の蒸散が起こるといいます。つまり3年程度の熟成期間で半分以下まで減ることになります。温暖な地域でスピード熟成したシングルモルトはバナナ、マンゴーなどトロピカルフルーツフレイバーが大きな特徴ですが、長期熟成のスコッチでは、原料であるモルトの豊かなフレイバーや、ウッドフィニッシュの味わいが特徴です。異なる自然風土による熟成の長短は、風味以外にどんな違いがあるのか興味のあるところです。

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