MALT&GRAIN WORLD BLENDED イチローズモルト

 

ICHIRO’S MALT

MALT&GRAIN WORLD BLENDED 48%

ベンチャーウイスキー社の秩父蒸留所(埼玉県)は、特注のミズナラ製の発酵槽で独自のモロミをつくり、本場スコットランド、フォーサイス社のポットスチルで蒸留後、自社製のミズナラ樽を軸にその他シェリー、ワイン、バーボンの空き樽で追加熟成を行ったウイスキーづくりが特徴です。

カードシリーズやリーフシリーズで有名なイチローズモルトは、ほぼすべて限定のリリースであり希少価値の高いモルトウイスキーです。蒸留所の年間生産量は9万リットルと一日わずか一樽の計算。現在は第二蒸留所を建設中で完成後には5倍の45万リットルになるそうです。今回紹介するイチローズモルト、モルト&グレーン・ワールドブレンデッドは、現在定価で購入することが難しいようです。イチローズモルトのような少量生産のクラフトウイスキーは当然のこと、転売屋さんの格好の餌食になりやすいようです。ネット上では2~3倍の値が付き、非常に注目されているブランドだということが伺えます。

 オレンジ系アンバー

香 バーボンバレル由来のウッディネス、カスタードクリーム、バニラ、フルーツケーキ、メープルシロップ、紅茶、微かなピート。

 なめらかで甘みのある口当たり、砂糖レモン、上品なスパイス、ウッディーで程よい酸味と渋味、しっかりとした熟成感に仄かなピート、余韻は長くややドライな酸味が残る。開封後一週間ほどで上品なアロマがよりクリアに現れ、秩父の華やかで清々しさのあるモルトと、オーク香豊かなグレーンウイスキーに深みが出てより芳醇な味わいに。

このモルト&グレーン、グレーンウイスキーはスコットランドから輸入したものを、そしてキーモルトには秩父原酒(おそらく羽生原酒も)を、さらに追加熟成はミズナラ樽で行ったものでしょうか?この辺りは不明です。しかし私にとってこのワールドブレンデッドは他のブレンデットウイスキーとは一線を画するような印象を受けたボトルでした。ブレンデッドウイスキーへの考え方を改めさせられるようなボトルで、以前飲んだモルト&グレーンホワイトラベルの影響があったのかもしれません、素晴らしく美味しい一本だと思いました。

ICHIRO’S MALT MALT&GRAIN WORLD BLENDED 48%700ml

ICHIRO’S MALT MWR 46% 700ml(右)

今までワールドブレンドという表記のウイスキーを目にすることはなかったと思うのですが、海外からの輸入原酒(スコッチ・バーボン)を独自ブレンドし国産ウイスキーとして販売されている商品は国内でも多く、このイチローズモルト&グレーンではワールドブレンドというオープンな表記がなされていることが逆にホッとします。どの蒸留所もできるだけレシピをオープンにしてほしいという飲み手の要望は実際のところ多いのではないでしょうか。

日本の蒸留所は海外産の大麦を使用しジャパニーズウイスキーをつくる。自給率の低いこの国であれば仕方のないことで、実際のところ純度100%のジャパニーズウイスキーというものはまだ存在していないようです。かといってマイナスなイメージを持つことでもなく、もともと日本にはなかったウイスキーという酒は本場スコットランドのレシピを頂戴しそれをお手本にして竹鶴政孝氏と鳥井信次郎氏が再現したことから始まり、より良いものへと作り上げる職人の国日本がウイスキーイノベーションともいえる独自のウイスキー文化を今日まで築いてきたことをリスペクトしたいと思います。いつの日か国産大麦100%のジャパニースバーレイ・ミズナラカスクのカスクストレングスなんてものを飲んでみたい。

 

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