ブルイックラディ ベアバーレイ2008 BRUICHLADDICH

ベアバーレイ

ベアバーレイは5000年前の新石器時代からある”最も古い六条大麦品種”で、スコットランドへは千年以上昔、ヨーロッパ沿海部を侵略した海賊ヴァイキングによって持ち込まれたという説があります。

このベア種は貧しい土壌状態にも強くスコットランドの短い夏の気候に適応するため成長も早いという利点をもっているのですが、収穫後の休眠期が現在の品種よりも長く製麦にかかるまで時間を要します。さらに粒が硬いため粉砕も困難で、アルコール収率も低いなどの短所もあり、現在では一部でのみ栽培されている貴重な品種のようです。しかしこのベア種は、他の大麦品種から得られる蒸留原酒と比べ、とてもフルーティーでどっしりとした麦芽香をもっているといいます。

ブルイックラディ蒸留所 1881‐

ヘブリディーズ諸島最南端のアイラ島にあるブルイックラディ。現在はレミーコアントロー社(2012-)が所有しています。同蒸留所はスコットランド産の大麦麦芽に限定するなど”その土地がもつ気候風土を最大限に活用”する探究心旺盛な蒸留所であり、蒸留、熟成、ボトリングまで一貫してアイラ島で行っています。創業当時の設備は現在も稼働し、コンピューターや自動による作業工程は一切ないそうです。ブルイックラディに使用する大麦麦芽に焚きつけるピートはごく微量にとどめられ、エレガントで洗練された”華やかなアイラモルト”を生産しています。

今回は今年リリースされたブルイックラディ・ベアバーレイ2008を飲んでみたいと思います。

 

BRUICHLADDICH BERE BARLEY 2008

9year(2008-2017)700ml 50%

世界18000本の限定ボトルで9年間の熟成には「アメリカンオーク樽」と「テネシーウイスキー樽」を使用しています。ラベルも素敵です!

 明るいゴールド

香り 爽やかなフルーツの香り、例えるなら洋ナシやリンゴそして蜂蜜。アイラモルト特有の潮の香りもありノンピートということですが微かにピートも感じられます。

味わい 口の中をきめ細やかにスパイスが走り、すこしオイリーで微かな塩味がある。シャープな口当たりと同時にどっしりと力強いボディ、大麦のリッチなフレーバーはフィニッシュまで優しい甘みとなって続きます。少しの加水によってっピートのニュアンス、レモンの皮のようなビターテイストも現れる。

このベアバーレイ2008は「スッキリ」と「どっしり」を併せ持つシングルモルトでした。アイラらしい個性もしっかりとあり、50度というハイプルーフも贅沢です。大昔の古代品種というイメージは消え、洗練されたクリアで力強い魅力がつまったボトルです。美味しかったのでもう一本欲しいなぁ☺

 

 

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