ハイランドパーク ツイステッドタトゥー

リオハワインと1stフィルバーボンで熟成された16年物。

HIGHLAND PARK

ツイステッドタトゥー 16年 46.7%

備考 ツイステッドタトゥーは、「1stフィルバーボン70樽」と「*リオハワイン153樽」それぞれ16年熟成のバッティングとなっている。樽の容量は不明だが数字でのイメージとしてはバーボン樽の約倍量のワイン樽原酒がバッティングされていることになる。黒ボトルに際立つ赤竜は、デンマークのタトゥーアーティストが北欧神話に登場する大きな「海蛇」をモチーフにデザインしたとか。

コメント フレンチオークの爽やかさ、フレッシュ・ドライ果実やバニラクリームの香りが主体のとても良い香り。 口に含むと優しいジンジャー、チリなどの複雑なスパイス。甘み・バターの様なコクがバランスよく舌に伸びる。ワイン由来の風味がここちよく全体を引き締める。タンニン系のほろ苦さが後半に出て、バニラ、フルーツと重なった余韻が続く。1stフィルバーボンやワイン樽が主体となる構成はハイランドパークでは珍しいのではないでしょうか。故にいつものパークの持つ風味とは異なるが個人的には高評価。すごく美味いです!香り、口当たり、甘み、スパイス、酸味とバランスがよく、飽きのこない飲み心地があります。


アザラシの島という意味を持つスコットランド最北のオークニー諸島。そのメインランドにあるハイランドパークはスコッチ界なでも高い評価のある蒸留所。北欧神話やバイキングなど独自の文化・風土を持つことで知られ、それらをモチーフにしたボトルデザインも印象的だ。フェイマスグラウスの原酒モルトとしても有名である。

複雑さと多くのコンテンツを生むといわれる硬水を仕込み水に、シェリー樽原酒をメインに構成。ヒースを含んだ花由来のピートが香る特徴を持つシングルモルト。最初ハイランドパークの魅力にはあまり気付けなかった私…。しかし時をかけて味わうにつれこの繊細な個性の集合体を少しずつでも細分化し理解できるようになってきた。今ではハイランドパークの芳醇さに心底感動し、改めて評価の高さに納得する。コロナが収束したときは、ぜひ訪れてみたい蒸留所の一つだ。


*リオハワイン(Rioja Wine)は、スペイン北東部「ラ・リオハ自治州」に流れるエブロ川沿いに広がる栽培地で造られるワイン。スペインで初の特選原産地呼称の認定を受けている。赤はテンプラニーヨ種、白はビウラ種の生産がメインで、共に樽熟成することによる、コクのある複雑な味わいを特徴としている。そもそもは19世紀後半にフィロキセラで苦しめられたフランス・ボルドーのワイン商がこの地を訪れ、ワイン製法を伝授したのがリオハワインのルーツだという。当時ヨーロッパ全域でほぼ全てのワインの木がこの害虫に感染しダメになったというから想像を絶する被害だったに違いない。リオハワインはアメリカンオークやフレンチオークの小樽熟成で時短熟成する。ぶどう本来の果実味をいかしたフレッシュさとボリューム感をもったワインであり、ツイステッドタトゥーには赤ワイン樽が使用されたものだと思われる。

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