カリラ2011 サン・テミリオンカスク

ジョニーウォーカーのブレンド原酒でもあるカリラはアイラ最大の生産量を誇る蒸留所です。爽やかなピートスモークを特徴とし、泥炭愛好家に人気のシングルモルトのひとつです。

CAOL ILA 2011 MURRAY MCDAVID

st-emilion cask finish 700ml 46%

 ピンクゴールド

香 爽やかなベリー系ジャム、木炭、ピート

 口に含むと舌先に温かみのある甘味を感じ、まるでキイチゴを思わせるようなベリー系のフレイバーが爽やかに広がる。カリラらしい直線的なピートが甘みと重なり、酸味を伴った苦味が絶妙なバランスを保っている。

独立ボトラーズのマーレイ・マクダビッド社(1996)は、ブルイックラディ蒸留所の子会社として約20年前に創業し、同蒸留所内でボトリングを行ってきたブランドです。その後、レミーコアントロー社によって買収され、一時的にリリースはストップしますが、旧コールバーン蒸留所(スペイサイド)へ本拠を移しリリースを再開。

今回試飲した「マーレイ・マクダビット カリラ2011」はバーボンバレルで5年熟成後、サン・テミリオンの赤ワインカスク(バリック樽)で2年の後熟が施された7年ものです。(国内限定399本)46%まで加水されてボトリングされていますが、これにはスペイサイドの水が使われているのでしょうか?

サン・テミリオン(saint-emilion)はフランス・ボルドー地方のワイン産地で、リブルネ地域の中心部に位置する赤ワインのAOC。1999年には世界で初めてワイン産地として世界遺産に登録されており、ボルドーを代表する高級赤ワイン産地です。サン・テミリオンは温暖な海洋性気候と大陸性気候の二つの特徴をもっていて、ドルドーニュ川とその支流がもたらす水の恵みによって穏やかさが保たれ、土壌は複雑で変化に富み、「コート」と呼ばれる石灰岩系の丘陵地帯と、「グラーヴ」と呼ばれる石灰質と砂や粘土の斜面の2つの地域から、特に良質のワインが生まれるといいます。

バリック樽(Barrique)は、ボルドー地方やコニャック地方にてワインを熟成させるために使われるオーク樽のことで、「樽の香り」を指す場合もあるといいます。(バリックの内容量はボルドーでは225ℓ、コニャックでは300ℓ)

個人的にワインカスクフィニッシュは好みで、これからいろいろと試飲してみたい路線です。前回のマルゴーと同様、やはりこのサン・テミリオンも素晴らしい味わいでした。ピーテッドタイプというのもポイントで、例えハイボールにしたとしてもシェリーカスク系由来(サルファリーなど)の不快風味はなく、美味しく飲めると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です