バーテンダーの静かな悲鳴

コロナのニュースが日々ネットやテレビなどで放送され、世界規模でこのウイルスと戦うための措置や予防策が呼びかけられている。アメリカでは治療薬「レムデシビル」を投与された新型コロナウイルス患者が急回復していると報じた。治療に参加した患者はいずれも重い呼吸器系の症状や発熱があったが、治療開始から一週間以内に退院することができたという。しかしレムデシビルは世界のどの国でも認可・承認されておらず、その安全性や有効性は確立されていない。一刻も早い治療薬の登場を世界が待っている。

今コロナパニックで日本中のバーが窮地に立たされている。先日政府から緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されたことにより各地の飲食店からお客は消え、閑散とした状態が続いている。こんなことになろうとは当初想像もしていなかった。7都府県にあるバーはもちろんだが、それ以外の地方も同じように休業を余儀なくされることとなってしまった。コロナウイルスは人の動き、世界を止めてしまった。過去の歴史にもあるように最終的には「食」の問題へと発展する危険性もはらんでいるように思う。経済は呼吸している。そう長くは息を止められない。感染を食い止めるための措置として仕方のないことだとは重々承知しているが、飲食業界はこの先生き残るために大変な労力を強いられることになるだろう。皆これからの生活、雇用、店の存続のための資金繰りに奔走しており、無担保融資や中小企業向けの給付金申請の窓口は現在殺到状態となっているようだ。私もやれることは全てやらなければいけない。例えコロナが落ち着いたとしても、感染症に対する新たな認識のもと様々なルールがつくられるのではなかろうか。人が生活するうえで必要最低限の接触しかできなくなることも考えられることだ。それによって有罪となってしまう感染者も出てくるのだろうか。コロナ前とコロナ後で大きく世界が変わってしまうその局面に今いるのかも知れない。ウイスキーを中心に書いてきたこのブログ、今後も書き続けられるのだろうか。そして改めて仕事に対する興味・愛着と自分のあり方を実感する日々。スコットランド研修旅行後のモチベーションはまだ消えてはいない。俺はとにかく仕事がしたい。話はそれるが中国ではコロナ問題に隠れて蝗害(こうがい)問題も深刻化する恐れがある。蝗害とはバッタの大群2000~4000億匹がアフリカからパキスタン・インドの作物を食い尽くしシルクロードをバッタロードに塗り替えつつ、間もなく中国国境へと侵入して来るという話。大量発生したバッタは最初に新芽を出したばかりの草原を占拠し、家畜が食べる若草を一瞬で食べ尽くしてしまう。農作物も同じことで、小麦などの穀物も体打撃を受ける可能性がある。調べによると小麦は今世界で高騰傾向にあるという。こういった蝗害問題も「食」を脅かす要因のひとつ。人類は勝利できるのだろうか。食糧難となれば穀物を使った酒造りはもちろんできなくなるだろう。生きることが最優先されるため世界のウイスキー生産がストップする可能性だってあり得る。コロナや蝗害問題は近年のウイスキーバブルにどんな影響を与えるのか。静かな夜にそんなことを考えるバーテンダーがいる。ネットでは様々な意見や憶測が飛び交っているが、今できることはとにかく現状を知り、そして学び、困難に適切に対応するしかない。食事・運動・睡眠で免疫力を保ちつつ朗報を待つしかないのだ。みんな頑張ろう!

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