ハイランドパーク・トリスケリオン

権威あるハイランドパーク歴代マスターウイスキー3人が選び出した樽のコラボレーション!

1stフィルシェリーのスパニッシュオーク(バット)と1stフィルシェリーのアメリカンオーク、そして1stフィルバーボン(ホグスヘッド・リフィル)の三つの原酒樽バッティング。

オフィシャルリリースを飲み比べるのはウイスキーファンならみんなやっていることだし興味のあるところ、だがハイランドパークに関して言えばそれほど風味における差別化が図られていない印象を受ける。北欧神話やヴァイキング色があまりにも前に出過ぎているようにも思う。度数の強弱なら加水で賄えるし、豪華なボトルや箱は消費者たちにはどう映っているのか気になるところでもある。そんなハイランドパーク・ラインナップの中でも2万円代となるとどんな表現がなされているのか飲んでみたくなったのでトリスケリオンを入手した。


HIGHLAND PARK

TRISKELION 45.1%

 干草、葉巻、ビワ、オレンジマーマレード、木煙、マシュマロ、バニラプレッソ、クリームブリュレ、微かな硝煙、苦いクルミ

 清々しいオレンジピールとバニラ、クミンスパイス、ピートとバター。繊細な口当たり、突出した個性というよりは小さな個々のコンテンツの集合体として、細分化させて味わった方がこのハイランドパークの面白さを発見できるのではないかと思う。マスターたちが選出した3つの樽の原酒構成比などは不明。バターのような滑らかなオイリーさに仄かなオレンジ、ビワのニュアンス。香ばしいピートスモークが奥でゆっくりと漂う。まるで3Dプリンターのように、飲み進めるにつれ全体が見えてくるような印象がある。熟成感も程よくあるが僕的には年数もオープンにしてほしいところ。45.1度に加水調整された意味もギリギリ感がある。正直これは値段と相談してみてもちょっと難しい選択になるのでは…。しかし繊細でありながらも唯一無二のオリジナリティがちゃんとあるハイランドパークなので、人気・評価の高さはこういったところにあるのかもしれない。次は3万円代の「ザ・ライト」と「ザ・ダーク」も試飲してみたいところ。しかし悩ましい値段だ…。

ハイランドパーク ザ・ライト 17年

ハイランドパーク ザ・ダーク 17年

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