バルブレア 2005

BALBLAIRの創業は1790年とハイランドでは3番目に古く、ロス一族のジョン・ロスという人物によって建てられた蒸留所。その後1872年に改築され、現在の建築はインヴァネスのワイン商だったアレクサンダー・コーワンが1894〜95年に完成させたものです。バルブレアは「平らな土地にある集落」という意味であり、映画「天使の分け前」のロケで使われたことでも知られています。そもそもロケ地に選ばれた理由はバルブレアは誰もが心に思い描く伝統的なスコッチウイスキー蒸溜所そのものであったためだとか。この地一帯は別名「ピート教区」とも呼ばれ、一面厚いピート層に覆われています。蒸留所から7キロ離れたオルト・ドレッグ・バーンの水を仕込み水に使用し、オークニー諸島のハイランドパークと同様に比較的若いピートで麦芽の乾燥を行う特徴があるようです。私は今回初めてバルブレアを飲みますが、とりあえずネットなどでよく見るバルブレア2005というボトルを試飲してみたいと思います。


BALBLAIR 2005 46%

 麦わら ゴールド

 溶剤、洋ナシ、青リンゴ、バニラ、乳製品を思わせるフェインティなニュアンス、サイダー、シップ、アルコール臭

 草や土のようなニュアンス、蜂蜜、辛味のあるスパイス、微かなピートフレイバー、熟成感はそれほどなく、ややドライな酒質の印象、生暖かい麦芽のようなフレイバーがありビターなフィニッシュで程よい余韻がある。

 北ハイランドの特徴であるドライな華やかさはデイリードラム向き。サッパリとした酒質に辛みのあるスパイシーさが特徴的なモルト。香り・味と少々若めの印象があり、辛口でドライなシングルモルトと言えば聞こえはいいですが、どこかインパクトに欠けるもの否めない感じです。こういったタイプを好んで飲む方もいらっしゃると思いますが、個人的にまたリピートしたいかと問われると微妙、というのが私の評価です。とはいえバルブレアはスコッチの中でも老舗中の老舗でありますから、他のリリースボトルも飲んでみないと正直何とも言えません。今回を機にバルブレアの魅力を探ってみたいと思います。

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