創業1996年、インドの西海岸ゴアにある「ジョン蒸留所」は、恵まれた気候風土や経済成長と共に、その後の10年間で瞬く間に世界的なウイスキーメーカーへと成長した。そこからリリースされているシングルモルトウィスキー「Paul John (ポール・ジョン)」は世界38か国で販売されています。
ジョン蒸留所の大きな特徴はインド産の「RS6」という六条大麦を原料に使用しているところ。六条大麦は通常の二条大麦に比べデンプンの含有量が少ないためアルコール収量は少なくなります。しかしたんぱく質の含有量が豊富なため、豊かな口あたりが生まれコクのある旨味成分が凝縮されたウィスキーとなるという。
オフィシャルラインナップのひとつである「エディテッド」は2017年サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティションにてダブルゴールド受賞。(その他の受賞も)ジム・マーレーの著書「ウイスキー・バイブル」にて96.5点を獲得している蒸留所主力ボトルといえる。
PAUL JOHN EDITED 46%
色 アンバー
香 フルーツ、蜂蜜、ココア、コーヒー、微かなピート
味 シリアルと蜂蜜の甘さに優しいスパイス、じんわり広がる香ばしいピートのニュアンス、ココアのコクそしてハーブの様な爽やかなフレーバー潜んでいる。
感 お家に一本あると嬉しいボトル。万人受けする甘さと癖をもった親しみやすいシングルモルトではないでしょうか。インドでは平均気温が高く寒暖差も大きいため長期熟成ができない(蒸散率 年/7~8%)。約5~7年という浅い熟成期間でボトリングされるものが多い、ゆえに重厚感や芳醇さという点では少々物足りなさもあるかもしれませんが、今回試飲したエディテッドはそんなことを感じさせない完成度の高さがありました。甘味とスパイスのバランスの取れた味わいをピートがゆっくりと追いかける。華やかさ、ココアのビター感も楽しめる一本です。あと少しの加水またはロックなどではピートがより際立つのでこちらもお勧めです。